8月中旬、日本ではお盆の時期。
都会でも田舎でも、この時期になると「ご先祖様が帰ってくる」と言われます。
宗教的な形式は人によって違っても、日本人の多くはこの“魂が帰ってくる”感覚を、なんとなく自然に受け入れてきました。
僕が思うに、日本人の宗教観は、教義や経典を信じるというよりも、
「自然や祖先とのつながりを心の中で感じる」という、柔らかいもの。
海や山、風や月、宇宙の星まで…そういうものの中に、ご先祖や見えない存在を感じる文化です。
ニュージーランドでマオリの人たちと関わっていると、その感覚がとても近いことに驚きます。
マオリの自然信仰では、海や山、川、森はすべて生きていて、
それぞれにwairua(ワイルア)=魂があると考えます。
大きな波や風の中に先祖の声を聴くこともあるし、星空や夕陽の色で季節や心の状態を知ることもあるそうです。
僕は海に入ると、たまに、少し特別な静けさを感じる時があります。
海は全て繋がっているので、それは日本の海でもニュージーランドの海でも同じで、
人間が昔からずっと信じてきた「見えないつながり」の感覚なのかもしれません。
サーフィンは波と風を読むスポーツだけど、
もっと深いところでは、自然や魂のリズムを感じる時間でもあると思います。
お盆に限らず、海に入るたびに僕はちょっとだけ“心の中の宗教”を思い出し瞑想の様な状態になります。
海は、魂の故郷かもしれない。