僕はニュージーランドに住む日本人、いわゆる移民です。
在ニュージーランド日本人って言えば良いのかな。
移民問題とか、ローカル問題とか、
最近いろんなところで聞く言葉。
サーフィンの世界でも、ローカル問題ってたまに話題になりますよね。
今日は正解とか結論とかじゃなくて、
僕が感じていることを少しだけ書いてみようと思います。
僕は28歳まで福島県の小さな農村で育ちました。
かなりローカル感の強い場所でした。
先輩たち(特に男性は)頭が固いというか、昔からの考えというか
稀に近所に引っ越してくる人がいても、
どこか簡単には受け入れない空気があった。
仲間意識とか団結とか、
良く言えば地元愛なんだけど、
少し行き過ぎていた部分もあったのかもしれません。
「ここは俺たちの場所だから。」
みんなそんな感覚を持っていて、今思うと当時は僕もそうだったと思います。
引っ越してきた新しいご近所さんも、先ず青年会とか消防団に入ってから
仲間に入れてあげる、話してあげる、みたいな。(これは正直めんどくさい)
地元を守る誇りが、
少し違う方向に向いていたのかもしれません。
今、僕が住んでいるニュージーランドのタラナキ。
海に入っていると、クリスマスからお正月の夏のホリデーシーズン、
には各地から場所からサーファーが来ます。
その中でたまに
「お前どこから来たの?」と聞かれることがあります
アジア人の僕に対しての、この質問には2種類のタイプ人間がいて、
一つはピュアな好奇心。
そして次は、マウンティングを取りたい場合があると思います。
僕はだいたいこう答えます。
「ここにもう10年くらい住んでるよ。出身は日本だけどね。」
すると相手が「あれ?」って顔になる。
マウントを取ろうとして、
少し取り損ねたみたいな空気。(お前より俺の方がビジターじゃなか!!)的な。
僕はここのローカルじゃないし、
正直ローカルになりたいとも思っていません。
ただ、みんなで楽しく波や雰囲気をシェアできればいいなと思ってるだけです。
そういう事を考えると、少年時代のことを思い出します。
小学生時代の夏休み、僕は人生のすべてをカブトムシ取りに捧げていました。
地元のカブトムシのいる木じゃ満足できなくなり
朝4時に友人の“いとっぺ“と自転車で隣町へ行って、
カブトムシがいそうな木を探し回る毎日。
ある朝、隣町でいいミヤマクワガタを取った帰り道、
地元の少年2人に声をかけられました。
「お前どこの人間だ?」
そして言われた。
「ここのカブトムシは俺らのものだから。」
結局、一番大きいミヤマクワガタを年貢として取られました。
帰り道、きれいな朝焼けだったのに、
なんだか夕焼けみたいに見えて
自動販売機で買ったコーラがいつもより、しょっぱく感じたのをを覚えています。
ローカル問題とか移民問題って、
もしかしたら似ているところがあるのかもしれません。
文化とか政治とか、
そんな大きな話の前に、
自分がよく来る場所で、
自分たちより楽しそうにしている人を見ると、
少しだけやきもちを焼いてしまう。
そこから始まっているのかもしれません。
今は飛行機もあるし、インターネットもあって、
世界は全部つながっています。
自分の文化を大事にしながら、
でもいろんな人と分かち合えたらいい。
リベラルとかそういう話じゃなくて、
ただ普通に、平和に笑いながら。
もしそんな世界になったら、
サーフィンも、移民も、ローカルも、
きっともっと楽しいものになるのかもしれません。
